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Discordでオンライン勉強会をやってみた - エンジニアカフェスタッフブログ vol.004

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最近、オンライン勉強会が増えています。第4回では、Discordを使った勉強会の体験談と注意点についてまとめました。

サポーターと作っていくオンライン勉強会

エンジニアカフェでもオンライン勉強会が数多く行われるなかで、参加者同士が非常にうまく交流できている形の勉強会が増えてきました。

それは、登壇者・観衆の間に「サポーター」と僕らが呼ぶ方々が参加して運営している勉強会です。

オンライン勉強会で登壇する際、目の前の観衆から反応を得にくいため、大きな違和感を感じる人たちがいます。また、一人で話していると説明の配分が偏ったり、観衆からの質問を見逃したりすることがよくあります。

そこで「サポーター」の出番です。

あるときは音声が聞こえているかチェックし、あるときは聞き役として登壇者に反応を返し、あるときはコメント欄の質問を拾って登壇者に投げ、あるときは偏ってしまった説明に補足説明を行う。

こういう方々が居てくれると、登壇者は非常に話しやすいですし、観衆も非常に質問がしやすくなります。オンライン勉強会を盛り上げる鍵になるのではないかと僕らは考えています。

そのため、登壇者+サポーターが会話をしている様子をYouTube LIVEに流す方法を考えるようになりました。

Zoom→YouTube LIVEがお手軽では?

オンライン会議などでもよく使われているZoomで話している内容を、そのままYouTube LIVEへ配信する方法です。

メリット

・公式のZoomクライアントアプリとブラウザで数カ所設定すれば完結する
・オンライン会議などで接続経験がある参加者が多く、接続サポートが楽
・音や映像、回線などの環境のバラツキも(ある程度)吸収してくれる

デメリット

・音質がそこまで良くない
・勉強会終了後に参加者と交流し続ける場所がない

すでに交流する場所を別のサービスなどで構築されていたり音質をあまり気にしないのであれば、Zoomが一番お手軽でトラブルも少ない第一の選択肢になるでしょう。

しかし、エンジニアカフェではコミュニティの立ち上げ段階の勉強会などを開催することが多く、オンライン配信に興味を持った初見の参加者と引き続きコミュニケーションを取りやすい方法を模索していました。

Discordをつかってみよう

Discordとは、世界で数億人のユーザーが利用している、ゲーマー向けのビデオ通話・音声通話・VoIPフリーソフトウェアです。元々音声チャットから発展してきた歴史があり、音質には定評があります。

また、「サーバー」と呼ばれるグループの中に複数のテキストチャットやビデオチャットをぶら下げることができるので、話題別に分かれたチャットを気軽に行き来して交流することが出来ます。

オンライン・エンジニアカフェについて

エンジニアカフェでは、利用者が気軽に雑談できる場所として、Discordサーバを運用しています。

オンラインでもエンジニア同士が出会いや雑談、相談などに利用できるオンライン・エンジニアカフェを試験的にOPEN!
https://engineercafe.jp/ja/topics/1230

Discordの構造が、勉強会の後の懇親会でテーブルを渡り歩きながら色々な人と話をするのにちょっと似ている気がするな、と考えたのもきっかけの一つです。

それでは、Discordでの会話をOBS studioで配信する方法を簡単に説明します。

Discordでのビデオチャット→OBS studioを使ってYouTube LIVEに配信

Discordでビデオチャットルームを作り、画面共有すると以下の様になります。

Zoomと同様に、画面共有の画面を大きく表示することも出来ます。

Discordのビデオチャット画面を、OBS studioなどでさらにキャプチャーします。

 

Discordの音声設定を確認します。

 

ビデオチャットから流れてくる音声=Discordでスピーカーに指定しているデバイスの音声をキャプチャします。

 

マイクも、ビデオチャットに送られる音声=Discordでマイクに指定しているデバイスの音声をキャプチャします。

あとは、いつもどおりOBS studioでYouTube LIVEに配信するだけです。

テキストチャットを透過して表示したり、いま誰が話しているのかアイコンを光らせたりするウィジェットがDiscordの公式ツールとして用意されていますので、それを組み込むのも良いかもしれません。
上のOBSの画面ではテキストチャットを右下に表示しています。

Discord streamkit overlay
https://streamkit.discord.com/overlay

勉強会中に活発に使われたテキストチャットは勉強会終了後も発表資料を共有したり次の勉強会のアイデアを話し合ったりする貴重な場になります。

Discordを使うときの注意点

同じPCでDiscord画面共有とOBS配信を同時に行う場合、共有したウィンドウから別のウィンドウにフォーカスが移るとDiscordの画面共有プレビューが一時停止するので、OBSに共有された画面でも動きが止まる

ブラウザとエディタなどを同時に起動して画面共有しながら配信している場合にやりがちです。

また、一時停止した画面を再度動かそうとして共有画面を再度クリックすると、Discordウィンドウ内での画面配置が変わってしまうのでOBSにキャプチャーされた画面上でも配置が変わり、混乱の原因になります。

何かの操作で一時停止した共有画面は共有指定したウィンドウにフォーカスが戻れば再度動き始めるので、Discordのウィンドウには触らずに共有しているウィンドウをクリックしましょう。

エンジニアカフェでは、外部ディスプレイを準備してそちらにDiscrod画面を配置し、発表者の交代などの時以外は触らないようにしています。

DiscordとOBSを同時に起動すると動作が重い

DiscordとOBSを同時に起動し、画面キャプチャーを行いながら配信をするPCはかなりの高負荷になります。
さらにDiscordにエディタなどの画面を共有する登壇も同じPCでやろうとするとかなり高スペックで無いと辛いかもしれません。

また、DiscordのMac用クライアントは以前からWindows用に比べて不安定なことが多いです。

エンジニアカフェではスペック盛り盛りのWindowsゲーミングPCを配信用に導入しており、登壇する際は別のPCから別アカウントで接続して発表するようにしています。

アカウント登録などのハードルが少し高い

慣れない方だと戸惑うときもあるので、ちょっと早めに招待リンクを共有するとよいでしょう。

荒らしユーザーを排除するときにはどうしたら?

以前話題になった「Zoombombing」のように、「荒らし」を行うユーザーが参加してくる可能性はあります。

Discordでは、サーバの管理者か、権限を与えられたユーザーだけが荒らしを行うユーザーを「キック」もしくは「BAN」出来ます。

「キック」は一時的な追放で、再度招待リンクから入ってくることが出来ます。「BAN」は永久追放です。

事前に権限をもっているユーザーと対処方法を確認しておきましょう。

エンジニアカフェでは、常にその権限をもつユーザがログインして監視するようにしています。

まとめ

Discordの設定は複雑で動作も重いですが、勉強会コミュニティを醸成するには最適なツールではないかと考えています。みなさんもぜひ活用してみて、ノウハウを教えてくださいね。

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