report利用者さんインタビュー 異業種からITエンジニアへの道のり
「エンジニアフレンドリーシティ福岡」の取り組みの一環として2019年夏より開館しました
福岡市エンジニアカフェも三年目も半ばを過ぎたところです。
当施設には専門性やエンジニアとしてのキャリアを持つ『コミュニティマネージャー』が日替わりで在席しており、
オンライン、オフライン問わずさまざまな質問やご相談をお伺いしています。
この度はエンジニアカフェのコミュニティマネージャーへの相談を転職活動の一環でご利用され、ITエンジニアとして転職された金子さんにお話を伺いました!
金子幸司さん
PHPを中心としたバックエンドの技術スタックでWebエンジニアとしての一歩を踏み出されました。
── 日頃ご愛顧いただきありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします!早速ですが、ITエンジニアへの転職を志されたきっかけはどういったものだったのでしょうか。
(金子さん):
日常生活を送る中で日々いろんなサービスを活用しているのですが、次第に既存の機能だけでは物足りなくなってしまったことが続いて、
そんな中これらの便利な機能を自分で実装する手段があることを知り、
「自分で必要なサービスを実装して、かつ毎月のサブスクリプション代金も節約できたら素敵じゃないか」と感じてどこかで学べる場所がないか、と調べ始めたのがきっかけでした。
── 前職もIT関連にお勤めでしたのでしょうか?
(金子さん):
前職は、工業製品を製造する工場で働いておりました。前職の仕事が今につながっているということは無かったので0からのスタートでした。
── なるほど、まさに異業種転職ですね。
── 転職が決まるまでにどの程度学習期間を設けられましたか?
(金子さん):
およそ1年間、1日平均2時間の学習時間でプログラミングを学習しておりました。
いろんな勉強の仕方を試してみましたが、「効率のいい」とされている勉強方法はいろいろ試して自分にあったものを探すだけの価値はあったかも、と思いますね。
── 長い期間の学習をおこなって来られたのですね。それだけの期間、学習のモチベーションを保てた秘訣などありますでしょうか?
(金子さん):
やはり「サービスを自分で作り上げてみたい」という興味がモチベーションにつながりましたね。
学習や実装上の大変さであったり、自分の理解の限界といったものを目標の方が上回ることで継続できる、という良い経験でした。
── プログラミングに対してはどのように取り組まれたのでしょうか? 独学やスクールなどいろんな方法があったかと思いますが。
(金子さん):
そうですね、それぞれの学習方法にはメリットがあって、例えばスクールは学習の補助としてかなり良いと思いますが、金銭的な問題はついて回りますよね。
私はスクールではweb開発にあたっての基礎として、PHP/DB周り、jQueryの活用などを教えてもらいました。
開発について学んでみたい、と思った際に、周りに経験者がいるかどうか、というのはとても大きいと思います。
私の場合はそういった知り合いが乏しかったので大変でした。
エンジニアカフェもそれに近いですが、サロンやラウンジのようにカジュアルに他の利用者に話しかけられそうな雰囲気の場所が見つかるとベストですね。
── なるほど、そうですね。エンジニアカフェにも平素様々なエンジニアの方がお見えになられますが、他のエンジニアの方と気軽にお話しできるような仕組みや雰囲気があるとよさそうですね。参考にさせていただきます。特に、近接のWebの領域に限らず、広いエンジニアリングの分野で協働的なインベーションが生まれると嬉しいですよね。
── エンジニアカフェの相談システムをご利用と伺いましたが、どういったことをお尋ねになりましたか?
(金子さん):
ちょうど年度はじめ(2021年4月)にキャリア相談に乗ってくれそうなところがないかと探していたら、住んでいる福岡にちょうど良い施設があるとテレビで放映していたので、検索してみて一度お尋ねしようと考えました。
先ほどもお話ししたように異業種転職であり知人にエンジニア職の人もいなかったのでとりあえず「話を聞ける場が欲しい」と思って訪ねたのですが、キャリア面談でエンジニア転職の実情であったり、PHPの技術スタックを活かした案件の探し方や、雇用形態や業務形態ごとの就活戦略をお伺いできたのは大きかったと思います。
── なるほど。実際に就活に入られる中で、どういうプランで臨まれたのでしょうか。譲れなかった条件なども併せてお伺いしたいです。
(金子さん):
初めはIT転職に特化したサービスを中心に探していたのですが、なかなか決まらなかったので、総合的に職種を扱っている転職サイトを利用するようになりました。
実際に求人数としては東京・大阪が多かったですね。福岡もそれに次ぐくらいの案件数は上がっていたものの、条件が合わないところもありましたね。
その他の条件は合うけど勤務地が東京…となることもありました。
「譲れなかったこと」としては、マッチングの上で将来的に”開発”ができるのか、を見極めるようにしました。
やはり、どういう人材を求めているかは話をしてみないとわからりませんし、積極的に面談等お願いしてみるといいと思います。企業側の将来のプランに合致してるかの深堀りがしやすいです。
また、人によっては自社開発、あるいは受託にこだわりたい方かたもおられるかもしれませんね。
個人的には自身の力量として、しっかりと教育を受けられることを重視しました。
とはいえ、目指す会社さんの雰囲気が自分に合ってるかどうかの方が大切だと思います。
── 企業さん独自のHRサイトやSNSなどでも「カジュアル面談を受け付けてます!」と記載されていることもありますし、まずはお話しを伺うだけでも、というのは大切そうですね。
── 就活に際してポートフォリオをお作りになられましたか?
(金子さん):
私の場合は技術スタックの証明として何か見せられるものがあればいいなと思ったので、習ったことを使ってWebアプリケーションを作成しました。
面接官の方もポートフォリオを見てくださって、準備した甲斐があったな、と思いました。
ポジションに合った技術選定ができている(サーバーサイドの技術スタックが抑えてある)という評価がもらえたようです。
面接官の方に技術面に関しての質問をしてみると専門的なアドバイスが頂けるかもしれません。
ログインによるセッションの保存であったり、データベースの入出力の機能の実装は、知識として知っているのと、
自分の作りたいアプリケーションに組み込む段階ではギャップがあったので、これもエンジニアカフェのコミュニティマネージャーの方に実装のヒントをもらいました。
あと技術のことではなく基本的なことかもしれませんが、
面接官と話すときには履歴書他、訊きたいこと、伝えたいことはピックアップしておけばスムーズだったかも、と思う場面がありました。
「お祈り」をいただいた後にはお尋ねして初めてフィードバックが返ってくることが多いのでもっとお伺いするとよかったかもしれません。
── ありがとうございます。
── 一般的に転職に際して多くの会社さんと面談に臨まれると思うのですが、金子さんの場合はどうでしたか?お伺いできるならどういった内容だったかもお聞きしたいのですが。
(金子さん):
私は3ヶ月くらいで絞り込んだ20-30社に書類を出し、大体4~5社お返事があって面談や面接、という形でした。
多い人だと100社くらい応募していると思います。
マッチング条件に合っている会社さんを見つけるのがとても難しく…。
実際面接を重ねる中で自分の見せ方が上手くなっていくので場数を踏むことは大切だと実感しましたね。
面接の内容としてはキャリアプランは共通で訊かれやすかったと記憶しています。
前職の状況はほぼ確実に訊かれます。
年収の提示に対しての話もされるので、この際に交渉の余地はあると思います。(そんなに大きく上がったりはしないと思いますが)
相場感を持った上で面接に行くのが大切かもしれませんね。
そもそも企業さん側が提示される年収レンジがかなり広いのですが、求人票に書かれているものから新卒の年収帯を参考にして、未経験ならこれくらいもらえるかな〜と予測しつつお話に行きました。
── 大変参考になります!詳細にありがとうございました。今の職場に入られるまで大変苦労なさったのですね…!
(金子さん):
今の会社の例だと人員増強のタイミングでお話しを伺えたのも運が良かったと思います。
実際に企業に入ってみるとシステムが思った以上に複雑で、既存コードの仕様検索だけで時間が過ぎていったりもします。
私の場合は入社のタイミングでMVCのフレームワークを体系的に学び始めたのですが、これも併せて大変でした。
── 入社後も覚えることがたくさんあるのですね…!金子さんの体験談はエンジニアを異業種から目指される方の励みになると思います。
── 本日は大変勉強になりました!また引き続きイベント等々実施してまいりましょう!たくさん遊びにきていただければ嬉しいです!
── 最後に金子さんと同じようにIT系への転職を志す方へひとことお願いします。
(金子さん):
転職活動をする中で、前職のキャリアに近い分野に関する開発をしているところだと話を聞いてもらいやすい所感があります。
エンジニアとしての開発経験に乏しいから不利かというとそうではなく、キャリアの強みを認識して自信にしてほしいと思います。
── ありがとうございました!!
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これからエンジニアに転職したいのだけれど…といったざっくりしたモチベーションで大丈夫ですので、お気軽にいらっしゃてくださいね!
オンラインでもお繋ぎできますので、福岡へのUターン/移住での就職をご希望の方も概況をお伝えできるかと思います。
引き続き福岡市エンジニアアカフェをよろしくお願いいたします。
── 文責:スタッフ田中
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