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関西G空間フォーラム2022見学記録

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関西G空間フォーラム2022に参加してまいりましたのでレポートいたします。

この催しの前の月(2022年9月)に行なわれたPlateauのイベント (https://asciistartup.connpass.com/event/253998/)の中で紹介いただき、コロナ禍で久しぶりの開催とのことで大阪まで馳せ参じました。

会場は大阪梅田にある大阪工業大学梅田キャンパスにて2022年10月12日に行われました。

サイト : https://www.gsi.go.jp/kinki/gforum2022.html

いくつかの大学がキャンパスを共にしていて”都会”を感じました

 

どういうイベント?

こちらのイベントは測量、地図、土木などに関わる方に向けた産学官の連携イベントです。

国土交通省や国土地理院の近畿監督部署が旗振り役をし、様々な協議会が集まってイベントを実施されています。複数の学会や講演会の合同実施という位置づけです。

筆者はGIS(地理情報システムソフトウェア : 以下略称としてGISを使います)に近年関わっており、見識を広めたいというモチベーションのもと参加いたしました。

大学での開催でもありフォーマルで学会に近い雰囲気でした。

午前と午後でそれぞれテーマが用意されたシンポジウム形式で進行しました。

午前のテーマ : 測量技術講演会

午前中は情報通信技術を用いて測量を行っている大学の先生と行政の担当者の方の社会実装についてのGISに焦点を当てた講演でした。

電気通信大学の山本先生の講演【情報通信技術を用いた観光まちづくり】においては、

地理空間統合がWebGISで完結する用になってきており、更にSNSでの発信や他者とのつながりがより位置情報の取り扱いを高度に昇華させているというお話が主でした。

我が国における情報ネットワークの発展の解説を含みながら、現代の位置情報システムを支える、推薦システムやあるいは非言語システムをどう社会実装してきたか、あるいはこれから実装していくかといったお話を最新の研究開発事例を交えながらの解説が行われました。

AR/VR/MR/XRといった仮想空間技術やリアルタイムのナビゲーション技術などがどの用に研究され、あるいは社会実装がなされているかといった紹介には「ぜひ使ってみたい!」という感想が寄せられていました。

キーワード
Society 5.0
関連項目
言葉の壁のない観光支援システム
<http://www.si.is.uec.ac.jp/yamamotohp/>

国土地理院の門脇さんの【地理空間の活用推進】ではこれまで国土地理院が打ち出してきた基本計画を述べつつ、地域の課題解決がどのように行われているか、という紹介がなされました。

官民データ活用推進基本法の制定後、フォーマットが法令によって定められていることによって、問い合わせ窓口が複数にまたがっていても、照会がしやすく、情報の共有の迅速さにも影響が出てきていることや、GISの高度化の結果、GIS自体が台帳として着目されつつあることなどの知見がありました。

 

各地のデータの紹介は、地理学や地層地質学と密に連携している印象が感じられて楽しかったです。

「なにせ自治体はPCの登場以前からデータを扱っている機関ですので…」というお話はまさに金言で、オープンデータの多くが自治体の担当者の方の調整の上で公開されていることに大きな感謝を抱きました。

例えば福岡市や北九州市のデータはckan にて公開されていたり(各自治体が持っている災害時の緊急避難先の位置情報など ) 、

統計局のHP(https://www.stat.go.jp/data/index.html)などからも取得することが出来るようです。

また、コロナ禍において、各地域に散らばった情報が、オンライン化の流れで統合される後押しになったことなども面白い情報でした。

各地の自然伝承碑などから始まった情報の継承も次の段階へ進んでおり、東日本大震災以降はハザードマップの作成も活発になり、人間の限りある注意力をテクノロジーによってカバーする、という方針が学べたのはとても貴重な時間だったと思います。

また、国土地理院においては地域のテックを後押しすべく、出前講座も行っているとのことでした。

これをコミュニティベースで誘致するのも楽しそうですね!

関連キーワード
シビックテック

午後のテーマ : 関西地域GIS自治体意見交流会

午後からは近畿圏における自治体を挙げて取り組んでいるGISの活用事例についてのシンポジウムでした。

今回筆者が会場に足を運ぶきっかけになったProject Plateauのお話については、ユースケースや近畿都市圏における整備、活用の惹起、今後の展望を深く知るよい機会でした。

混雑情報などはこれから世の中がコロナ禍を脱していくなかで身近で新大阪駅の事例では会場で頷いている方も多かったです。

我業界や渦中にいるとなかなか気づけないことではありますが、Plateauはまだまだ周知していかないといけない段階であることは他の場でも言われており、今後も積極的に周知し、陰ながら応援すべきだと強く実感しました。

岸和田市の事例においては市民が使いやすく正確な地図情報を以下にして提供したか、という行政サービスに関わるお話でした。

特化型GISと言われる分野で、如何にして検索インデックスを貼り、検索を高速化しているのかといったことが疑問でした。

職員の使いやすさと市民の使いやすさ、というのが別軸でありつつも、両立の道もある、ということが示されていました。

一方で門真市の事例では統合型GISを作るに当たって国土地理院と連携しながら如何にして共有基盤地図を作成したか、という対象的な講演でした。基準点による位置合わせや計測結果のCAD上での調整など非常に手間がかかった作業の結果、市民の使いやすい公開型のGISがリリースされたとのことです。

データを安全に運用するためのデータ管理や、自治体への請求におけるワンストップサービスが進みつつあるという知見が得られました。

つくば市の事例紹介は朝日航洋株式会社によって発表され、こちらは、公共測量を担う法人が如何にして自治体の支援を行っているかという事例紹介で、データのり活用を行おうとする枠組み自体に再現性が感じられました。

パネルディスカッション

午後のもう一つのテーマが今回発表された方々を交えたパネルディスカッションでした。

ハッカソンなどを念頭に起きつつ、地理空間の情報通信技術を駆使した利活用を行える人材を如何にして育成するか、という話題では、

IT技術を駆使する人口の多い若年層のみならず、ビビッと刺さるのが町おこしや地域情勢に目が向きやすい上の世代だったりする、という意見もあり、全世代が様々な方向を向きつつ多様な解決策が生み出されるような機会創出の大切さが説かれました。

オープンデータ一般を扱う場においては、各種ソフトウェアなどどを導入する際に乗り越えるべきハードルが現実にはいくつかあることが取り上げられ、今回のシンポジウムはあくまでも上手く行った例が集まっていることの注意点が話題でした。

しかし、「とりあえずやってみよう」というモチベーションに薪を焚べることも大切で、OSSのり活用もポイントであることに頷きました。

また、自治体側のデータ収集においても職員側の手間がかからないオペレーションの構築が大切で、データ更新に関しては逐次的に最新情報が得られるとユーザ体験が一層高くなるとのお話でした。

周りの市町村とも連携しながら、地理空間情報の整備やデータの共有などが行えるとよりよい社会課題の解決に向かっていけるのだろう、と締めくくられました。

展示など

今回は地理院地図を作成している国土地理院、Project Plataeu を進める国土交通省を筆頭に、そのオープンデータの元になる測量を行っている各種公共測量会社や、測量機器の販売を行っているメーカー、GISの講習を行っている団体の活用支援サービスなどが展示されていました。

会場規模は大きくはありませんでしたが、どのブースも丁寧に対応いただき、エンタプライズの測量の世界を垣間見ることができました。

終わりに

今回のフォーラムでは、エンジニアに軸足をおいているとつい遠くなりがちな方向性に対して、多くの経験が得られて大変よかったです。

懇親会なども一般には予定されていなかったので、ブースにおられる以外の発表者の方にお話を伺う機会があまりなく残念でしたが、ドローン測量のお話を伺えたり、公共測量を支えるインフラについて知ることができて貴重な機会でした。

商用のLiDERを用いたスキャン機材

近年はシビックテックの文脈も有り、我々地図を扱うエンジニアが貢献する素地が整って来ていると思います。

ぜひ、一地図ファン、一開発者としても微力ながら力添えをしていきたいと思います。

なお、福岡市エンジニアカフェに置いてもオープンソースソフトウェアの文脈で以下のようなイベントが開催されていますのであわせてご確認ください。


https://event.ospn.jp/osc2022-online-fukuoka/session/709253

https://event.ospn.jp/osc2022-online-fukuoka/session/709256

文責:田中

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