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先進性や実験性を担うラボ型公共文化施設〜「実験」と「表現」が生み出す未来とは?〜

「エンジニアが集まる・活躍する・成長する街、福岡」の実現を目指し、2019年8月に誕生したエンジニアカフェ。エンジニアの育成・成長・交流を促進するさまざまなイベントを開催し、エンジニアが活躍できる環境づくりをサポートしています。

 

エンジニアカフェでは「テクノロジーで未来社会を想像し、創造するエンジニア」をテーマとしたイベント「HACKTIVATION2021」を開催いたしました!

エンジニアカフェが官民一体となって取り組んでいる「行政」や「街」に着目し、各方面でご活躍されているゲストを多数お招きしオンラインセッションをおこないました。

 

今回は、2021年10月13日(水)に開催されたHACKTIVATION2021のオンラインイベント「先進性や実験性を担うラボ型公共文化施設」をご紹介。山口情報芸術センター(YCAM)で社会連携をご担当されている菅沼聖さんに、メディアテクノロジーが市民生活に溶け込む実例、創造の循環サイクルがつくる新たな未来についてお話いただきました!

<イベント概要>

公共施設が担う「アート・芸術を中心とした創造の循環サイクル」とは!?

テーマは「先進性や実験性を担うラボ型公共文化施設」。

山口県山口市にある「山口情報芸術センター(YCAM)」は、メディアテクノロジーを応用しゼロからアート作品を制作・発信していく世界でも稀なアートセンター。まだ見ぬアイデアと出会うための創造サイクルとは?公共と地域がともに繰り返してきた「実験」や「表現」によって、どのような未来が生まれるのか?

山口情報芸術センターの社会連携担当・菅沼聖氏をお招きし、公共が先進性や実験性を担い、新たな価値を発見し続ける社会について熱く語っていただきました!

<登壇者プロフィール>

菅沼 聖

YCAM 社会連携担当

山口情報芸術センター[YCAM]で研究機関、自治体、企業などとの共創事業を担当。YCAMがメディアアートのクリエイションで得た知見を応用し、多様なコラボレーターと共に社会に新たな価値を創出する共創の枠組みづくりに取り組む。2019-2020年文化庁在外研修にてAalto大学メディアラボ研究員、2021年SonyCSL客員研究員を兼任。

 

まずは、菅沼さんが社会連携をご担当されている「山口情報芸術センター(YCAM)」について、どのような活動をおこなう施設なのかご紹介いただきました。

山口情報芸術センター(Yamaguchi Center for Arts and Media)は通称「YCAM(ワイカム)」と呼ばれ、山口県山口市にあるラボ型公共文化施設です。YCAMではメディアテクノロジーを応用したオリジナル作品を制作し、世界に向けて発信しています。

YCAMでは、アーティストやクリエイター、研究者たちとコラボレーションし、山口の地でゼロから作品を作っています。その場で制作・発信することはコストやリスクをともなうため、他のアートセンターやミュージアムではほとんどやっておらず、YCAMならではの特徴とのこと。世界的に見ても珍しいタイプのアートセンターだそうです。

また、YCAMでは作品制作にまつわる研究開発や知見、ノウハウを自分たちだけで留めておくのではなく、成果物をオープンにしたり、ハードウェアやソフトウェアをインターネット上に公開したりしています。領域横断する目的について菅沼さんは、「まだ見ぬ、見知らぬコラボレーターとつながるため」だと話されました。

 

作品の創造・発信から知見の蓄積、そして領域横断へ。この”創造のサイクル”を繰り返しまだ見ぬ誰か、まだ見ぬアイデアと出会うこと。そのために作品をオープンにしているといいます。

 

異分野との交流や関係性の構築については、地域リサーチをしていくうえでさまざまな人と知り合い、網目状のネットワークでどんどん紹介されていく流れがあったそう。それは山口市という地方都市だからこそ、手軽に素早くできるのかもしれないとおっしゃっていました。

 

また、YCAMは”山口市立”の施設なため、市の都市戦略や文化政策にかなりのっとっているとのこと。ゆえに、YCAMをどう利用しどう活用するか考えている行政職員が多く、環境や都市整備、教育などさまざまな課との絡みや教育委員会との連携があるそうです。

 

さらに、今まではYCAM側から行政に連携をお願いしていたものの、デジタル化が進む昨今の社会情勢において反転してきたともいいます。これまでに蓄積してきた関係性があるのはもちろんですが、連携を細かく実験的に広げていくこと、時代の潮目を読み先見性を持つことも大事だと教えてくださいました。

 

最後に、

活動に関わり地域を発展させていく存在とはどのような人なのかお伺いしました。

 

菅沼さんによると

「好奇心に溢れている人」が多いとのこと。現状に飽き足らず常に新しいことを追い求めている、社会変化に柔軟に対応できるといった特徴がある

また、

YCAMはあくまで”プラットフォーム”として適切に振る舞い、プレイヤーを育てていく、サポートしていくというような考え方を大事にしている

こうしたフレームワークは、これからどんどん整備していきたい

とおっしゃっていました。

<イベント動画>

オンラインセッションの全容はアーカイブ動画をご覧ください!

 

<今後のイベント開催について>

 

開催日 時間 イベント名
2021/11/24(水) 12:00-12:45 お昼だよ。最近どう?🍽エンジニアの為のカフェ☕️エンジニアカフェ@福岡(11/24)
2021/11/26(金) 19:30-21:00 Hack Fukuoka November
2021/11/27(土) 16:00-18:00 シンセ人生 Event #2 MIDI & Sequencing

 

※各種イベント開催、エンジニアカフェへのお問い合わせは以下まで

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